【本の紹介】二平方メートルの世界で

当院の待合室に置いていたり、みなさまに是非おすすめしたい書籍や絵本を紹介しています。

第2回目は「二平方メートルの世界で」です。

実在の小学校3年生の書いた作文を絵本作家の方が絵本にしてくださった、感動の大作絵本です。

我が母校の北海道大学病院が舞台で、小児病棟に入退院を繰り返す少女の心が(ご本人が書いたのだから当然ながら)生々しく描写されており、否応なしに心に響くものがあります。

私も病気と共に生きる多くの方、入退院を繰り返される方、長期入院を余儀なくされる方などの診療に携わらせて頂いておりますが、その子たちの想いと重なり、読んでいて目頭が熱くなることを抑えられませんでした。

ひとりぼっちなようでひとりぼっちではない。ひとりで戦っているようでひとりで戦っているわけではない。

それに気付いた作者の気持ち、とても感動できる大作絵本です。

二平方メートルという小さな世界の物語ですが、絵の描写もことばの描写も壮大で、小さな世界から広がる心の世界観がすごいです。

当院のホームページをご覧になっている方であれば必ず心に響く何かがあると思います。

こどもから大人まで、全ての方にお勧めできる1冊です。